今回は、プレゼン中に生じるフィラーを解消する方法をご紹介します。
実践的な対策として、次の2つがおすすめです。
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対策①具体的な減らしたいワードの特定
対策②フィラー解消用の発声トレーニング
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前半では、話し方を改善するための準備を行い、後半では、効果的な発声トレーニングをお伝えします。
この2つを順番に確認していきましょう。
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対策①具体的なワードの特定
まず最初に取り組んでほしいのが、あなたは具体的にどんなフィラーを発しているかを特定することです。
もし音声や録画があれば、それを確認しながら、「これはなくしたいな…」と感じる言葉を書き留めて下さい。
フィラーの例として、このようなものがあります。
「えー」「えっと…」「あのー」「その…」「まぁ」「なんか…」「こう~」etc…
私の場合は、この中だと「えー」とか「まぁ」という言葉が出てしまうことが多いのですが、
このように不要なワードを具体的に特定できると、話し方を改善しやすくなります。
※フィラー以外の対策もしたい方は、こちらも読んでみて下さい。↓
※削除・代替ワードリスト
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対策②発声トレーニング
具体的なワードを特定できたら、それを意識しながら発声練習に取り組みます。
特におすすめなのが、「語頭音強調法」というトレーニングです。
これはプレゼン原稿に登場する各言葉の語頭の音を強調して話す練習方法です。
例えば、次のような原稿があったします。
◆原稿の例
「こんにちは、佐藤です。今回は、人間の思考の仕組みについてお話します。
人間の思考は、システム1とシステム2に分類することができます…。
この練習方法では、テキスト中のすべての言葉を平坦に読むのではなく
「こんにちは、〇〇です。今回は、人間の思考の仕組みについてお話します。
人間の思考は、システム1とシステム2に分類することができ、…」
このように語頭(イニシャル)の音だけを強調して発声するようにします。
また同時に、いつもより少し速いリズム(テンポ)で読むのがポイントです。
このように各単語の頭を強調して話す習慣を身に着けることで、フィラーを解消しやすくなります。
書籍やプレゼン原稿など、音読ができるテキストを用意して、練習をしていただけたらと思います。
1.各言葉の語頭の音を強調して発声する
2.いつもより少し速いテンポで話す
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◆補足:なぜ、語頭の音を強調するのか
このトレーニングでは「語頭の音」を強調するのですが、その理由にはフィラーの位置が関係しています。
フィラーは、プレゼンターが喋ろうとする文章の前、または文章同士の中間に生じますよね。
フィラーは、位置的に「前」「中間」に生じるからこそ、その次の言葉の最初の音に意識を向けることがとても重要です。
この発声トレーニングは、フィラーの解消だけでなく、明瞭で聞き取りやすい話し方をするための練習方法としてもおすすめなので、ぜひ取り組んでみて下さい。
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フィラー解消のポイント
フィラーの解消に関連して、発話レベルで大事なポイントがもう一つあります。
それは、フィラーを減らすことを意識するよりも、
話し手(あなた)が本来話そうとしている言葉を、さらにハッキリ発話できるように意識することです。
プレゼンの練習をしているとき、フィラーが大量に出てきてしまうと、こんな風に考えてしまうことがあります。
意識A:フィラーを出さないように話さないと……
ところが、この「フィラーをなくそう」という意識は、フィラーを減らすうえで、あまり効果が出ないケースがよくあります。
というのは、フィラーは意図的に話すものではなく、無意識に出てしまうものだからです。
フィラーは、少し厄介な性質があり、「フィラーをなくそう」と意識しても減らせないことがよくあるのです。
そのため、フィラーを減らすためには、
意識A:「フィラーを出さないように話さないと……」という考え方ではなく、
↓ ↓
意識B:「自分が話したい言葉を、もっとハッキリ伝えよう」
という意識に切り替えることが重要です。
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最後に
フィラーの原因は、幾つかの種類が考えられます。
今回は、発声や話し方の癖の改善という観点から、対策方法を考えてみました。
※フィラーに対する考え方については、こちらの記事でも扱っているので、一緒に読んでみて下さい。
→プレゼン中のフィラーを解消する方法│3つの原因とその解決方法
少しでもご参考になれば嬉しいです。
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