今回は、人生の目的(ミッション)を明確にする方法をご紹介します。
私は、スピーチやプレゼンテーションは、本来ミッションに沿って取り組む活動だと考えています。
ミッションを持つ人は、同時に何か他人や社会に伝えたい考え方やメッセージを持っていて、それが恐れを乗り越えて人前で話すための理由になるのです。
そのため、ミッションが明確になると、プレゼンで自信と確信をもって話すことができるようになります。
このページでは、ミッションを見つけるための簡易的なワークのやり方を解説するので、ぜひノートとペンを用意して実際に取り組んでみて下さい。
今日は、人生の目的(ミッション)を見つけるためのワークを解説します!
この記事は、こんな方におすすめです。
✓自己理解を深めたい
✓プレゼン力を飛躍的に高めたい
✓人生の目的(ミッション)を見つけたい
✓人前で自信をもって話せるようになりたい
✓スピーチやプレゼンの苦手意識をなくしたい
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人生の目的を明確にする6つの質問
今回は、人生の目的を明確にするためのワークを6つ用意しました。
紙とペンを用意して、一緒にワークに取り組んでみて下さい。
次の質問をノートに書きだし、答えを考えてみて下さい。
質問0.人生で実現したいことは何だろう?
質問1.他人や社会にどんな影響を与えたいだろう?質問2.この社会を見渡したとき、欠けていると感じるものは何か?
質問3.私にとって最高に充実した仕事・働き方は何だろう?
(他人や社会に提供したい商品・サービスは何か?)
質問4.私ができる他人や社会への独自の貢献方法とは何だろうか?
質問5.私は人生を何に捧げたいだろうか?
この6つの質問は、人生の目的について考えるための6つの切り口、あるいは視点(パースペクティヴ)になっています。
これらの質問によって、自分に対して複数の異なる角度から光を当て、自己理解を深めることを目指します。
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では、各質問の詳細を解説していきます。
◆質問0.実現
最初の質問では、あなたが人生で実現したいことを考えます。
人生で実現したいことは何だろう?
このワークに取り組むときは、人生を幾つかの領域に分けて考えるのがおすすめです。
◆人生の各領域
【精神性の領域】…人間の心理面、意識の状態など、目には見えないけれど重要な精神面のテーマ全般を含む領域です。人生の目的・使命のような精神的な探求を表します。
【知性・学習の領域】…この領域は、読書や勉強など、人生における学ぶことや知的な探求全般を表します。
【身体・健康の領域】…この領域は、健康、病気や障害などの身体的なテーマを含みます。また食事、栄養、運動、美容などもこの領域に入ります。
【仕事・職業の領域】…この領域は、仕事・働き方・ビジネスなどのテーマを表します。
【お金・経済の領域】…貯蓄・投資・資産運用のようなテーマを含み、経済的な豊かさを表す領域です。
【人間関係の領域】…友人、知人、同僚など、人間関係における充実度を表し、他人との会話やコミュニケーションも含みます。
【家族・パートナー領域】…親子関係、子育て、パートナーシップなど家族との関係におけるテーマを表します。
これらの各領域を見ながら、あなたが実現したいことをできる限り多くリストアップしてみて下さい。
それがリスト化できたら、今度はより長期的なスパンで考えて、こんな風に自問してみて下さい。
私がこれからずっと、(死ぬまで)続けたいと思えることは何だろうか?
人生の目的(ミッション)は、生きている限り自分の指針・方向性になるものなので、「時間の長さ」が一つのカギになります。
あなたが実現したいことの中で、特に毎日のように行いたいことは何でしょうか?
この点をぜひ考えてみて下さい。
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◆質問1.影響
次の質問のキーワードは、「影響」です。
私は他人や社会にどんな風に影響を与えたいだろう?
人生の目的に沿って生きることは、他人や社会に影響を与えることに繋がります。
あなたは、他人や社会にどんな風に影響を与え、どんな人物として認知されたいでしょうか?
質問0で書き出したことも参考にしてみて下さい。
例えば、精神的な分野での影響、知的な分野における影響、身体・健康の分野での影響、ビジネス面や経済的な影響、人間関係やコミュニケーション分野での影響など、色々考えられます。
この分野で社会に影響を与えられるようになりたい、と思うものを自由に書き出してみて下さい。
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◆質問2.欠落
次のキーワードは「欠落」です。
この社会(世界)を見渡したとき、「欠けている」と感じるものは何だろう?
人生の目的は、私たちがもつ「欠落感」と深い関係にあります。
あなたの中にある「欠落感」が分かれば、それが人生の目的・使命を明確にする手掛かりとなるので、
あなたが社会の中で欠けていると感じ、それを埋めたいと思うものを書き出して下さい。
この質問によって、社会や世界の現状を眺めたときに、あなたはどんなテーマに一番強い関心を寄せていたり、どの分野に強い問題意識がどこにあるのかを明らかにできます。
「人間は、各人が固有の観点や切り口から宇宙や社会を眺めるように設計されていて、特定のものを欠けていると感じる」
これが最も簡潔に要約した使命の構造です。
あなたにとって社会に欠けていると感じ、埋めたいと感じるものを考えてみて下さい。
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◆質問3.仕事・働き方
次の質問では、仕事やビジネスを切り口としてあなた自身について考えていきます。
私にとって最高に充実した仕事・働き方&ビジネスは何だろう?
あなたにとって、理想の仕事・ビジネスを具体的にイメージしてみて下さい。
あなたにとって、毎日自然と続けられることは何でしょう?
どんな仕事でお金を得られたら、理想的と言えるでしょうか?
この質問に答えるときは、いかなる制限も設けず、条件を付けず、「お金を稼げるか否か」も無視して、考えて下さい。
また少し切り口が変わりますが、
私が他人や社会に提供したい商品・サービスは何だろうか?
この質問は、質問2の「欠落」と深く関係いるので、併せて考えてみて下さい。
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◆質問4.貢献
次のキーワードは「貢献」です。
この社会に対して、私にできる独自の貢献方法とは何だろうか?
この質問では、「独自性」という言葉がポイントになっています。
あなたの中には、この世界の中であなただけが持つ独自の才能・天才性が眠っているとしたら、何ができるでしょうか?
「貢献」という言葉がしっくりこない場合、次のように考えてもOKです。
私はどのように他の人々や社会の役に立ちたいだろうか?
この世界に存在するどんな問題を解決したいだろうか?
他の人々とは全く異なる、あなたにしかできない他人や社会への独自の貢献の仕方とは何でしょうか?
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質問5.時間と奉仕(捧げる)
最後の質問では、「時間」と「捧げる」という言葉がキーワードになります。
私は人生を何に捧げたいだろうか?
「捧げる」というのはかなり強い表現のように感じますが、だからこそミッションを考えるうえで大事な質問になっています。
この質問は、次のように解釈してみて下さい。
あなたは、あなたの人生のすべての時間をたった一つのことに費やすとしたら、何をしますか?
あなたは、もし人生で唯一つのことに集中して、他のことはすべて切り捨てなければならないとしたら、一体何をしますか?
ここで特にポイントになるのは「時間」と「決断」です。
人生の目的は、永続性と深く関係しています。
あなたが人生でやりたいことを長期的なスパン(少なくとも数十年)で考えると、自分にとって大事なものが自然と浮かび上がってきます。
また人生の目的(ミッション)に沿って生きるには、「決断」が必要になります。
人生の目的に集中するということは、自分にとってあまり大事ではないものを切り捨てることでもあるからです。
「時間」と「決断」の要素を意識しながら、ワークに取り組んでみて下さい。
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答えをまとめる
ここまで合計5個の質問をご紹介してきました。
これら質問を通じて、あなたの中で特定のテーマが浮かび上がってきていたり、特定の要素に答えが収束する感覚があるかもしれません。
それを基にして、人生の目的(ミッション)を定義してみて下さい。
次の文章の空欄に当て嵌まる表現を考え、紙に書き出してみて下さい。
私の人生の目的は、_______________________である。
書き出すことができたら、実際に「私の人生の目的は、~~~である」と声に出して読み上げてみて下さい。
読み上げたとき、あなたの中で答えに確信が持てたら、ワーク終了です。
もしあまりしっくりこない場合は、文章を推敲して、一番いいと感じる表現を探してみて下さい。
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最後に
人生の目的(ミッション)が明確になると、同時にメッセージが明確になります。
プレゼンは、人生の目的に沿ってメッセージを伝える活動であるため、
自信や確信をもって話すために、これらの要素を明確にすることがとても重要です。
今回ご紹介した質問を通じて内面に深く向き合うと、何か新しい手掛かりが得られると思います。
少しでもご参考になれば嬉しいです。
内側の声が外側の声を凌ぐほどに大きくなったとき、人は自らの人生のマスターになる。
―― Dr.ジョン・ディマティーニ ――
Life isn’t worth living, unless it is lived for someone else.
誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある。―― アルベルト・アインシュタイン――
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