【資料編】二極図式の考え方――プレゼンを理解する方法

プレゼンの考え方

 

このページでは、「二極図式」というプレゼンを上達するための大事な考え方についてまとめていきます。

 

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二極図式とは?

 

当サイトでは、「二極図式」という考え方によって、プレゼンにおける話し手と聞き手の違いや関係性を整理していきます。

 

以下のスライドが「二極図式」のイメージ図です。

 

 

 

この図式には、大きく分けて2つの要素があり、自分極と他人極(社会極)から構成されます。

 

私たちプレゼンターは自分極=左側の楕円によって、(自分の)プレゼンを聞いてくれる人々は他人・社会極=右側の楕円によって表現されます。

 

自分極:自分という話し手側を表す楕円(プレゼンター側)

社会極:他人や社会という聞き手側を表す楕円

 

これは西洋占星術のうお座の記号(ヴェシカ・パイシーズ)と同じ構造ですが、

 

イメージ図のように、二つの楕円がしっかり重なり合っている状態は、完成形(最終的な姿)だと捉えてもらえたらと思います。

 

というのは、私たち(プレゼンター側)のなかで、

 

「自分は人前で何を話し、何を提供できるか」

「他人・社会のニーズは何か」

 

などのポイントが不明瞭な段階では、まだ楕円ははっきりと形作られておらず、相互に重なり合わないためです。

 

それゆえ、特にこの二極図式によって考えたいのは、「自分極と社会極(他人極)をどんな風に形成し、接続し、重ね合わせることができるか?」という部分です。

 

大まかな流れとして、この二つの楕円が重なり合う領域(エリア)を見つけたうえで、その後、プレゼン中の具体的なセリフに落とし込むことをします。

 

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これから、この二極図式を通じて、以下の5つのポイントを考えていきたいと思います。

 

1.自分極の形成

2.自分極の拡大

3.社会極の形成

4.社会極の拡大

5.両極の接続&共通エリアの明確化

 

※ステップ形式で、自分極サイドから紹介していきますが、他人極サイドから考えていただいてもOKです。

 

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ポイント①自分極の形成

 

二極図式の最初のステップは、自分極の形成なのですが、これは「自己理解を深めること」を意味します。

 

プレゼンターは、自己理解を深めることを通じて、「自分は人前で何を話すことができるか?」という点を明確にする必要があります。

 

自己理解を深めるための大事な要素として、

 

①人生の目的(ミッション)

②専門テーマ

③メッセージ

 

などが挙げられます。

 

私の場合は、過去を振り返ってみると、これらが自分の中で曖昧な段階でプレゼンをしているときはうまく話せないことが多かったのですが、

 

これらの要素が明確になるにつれ、確信をもってプレゼンに臨むことができるようになった実感があります。

 

そのため、プレゼン講座の中でも大事にしたいと考えています。

 

以下では、自己理解を深めるためのワークを少しご紹介します。

 

ワーク①

・私の人生の目的(ミッション)は何だろう?

・自分の専門テーマは何だろう?

(=プレゼンを通じて、自分が他人や社会に提供できるものは何だろう?)

・これからどんな分野について学んだり、携わり続けたいだろう?

・他人や社会に伝えたいメッセージは何だろうか?

・自分の活動・ライフワークの本質(コンセプト)は何だろう?

(=どんな考え方を軸にプレゼンをしたいだろうか?)

参考図

 

 

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ポイント②自分極の拡大

 

最初のステップでは、自己理解を深めることを行いました。

 

次のステップは、「自分極の拡大」です。

 

これは大きく分けて2つの作業が重要になります。

 

①専門知識を身に着ける

プレゼンで使える大量の専門知識を習得することで、自分極の楕円を広げることができます。

 

※自分の専門テーマがかなりニッチな場合、その周辺分野を学ぶことで、楕円を広げていくことが大事になります。

 

この問題はかなり扱いが難しいので、お悩みの方はぜひ私のサポートを受けて頂きたいです。

 

補足として、解決の方向性を一つ紹介させていただきますが、他にも様々なアプローチがあります。↓↓

 

Q.専門テーマが人に伝えるのが難しい分野の場合、どうすればいいですか?

 

A.そのテーマの周辺・関連分野を入り口として使いながら、自分の専門領域を統合しながら話、重要性を伝えます。

 

例えば、私は「概念」というかなり抽象的で一般にわかりづらいテーマを研究しているのですが、

 

このテーマをそのままプレゼンで話しても、残念ながら聞き手の人々に興味を持ってもらえる可能性がかなり低いです。

 

そのため、私の場合は、

 

自己啓発系:人生の仕組み、人生の目的など

精神医学系:うつ病、発達障害、いきづらさなど

認知科学系:メタ認知、認知バイアス、問題解決など

人文科学系:教育の問題など

etc…

 

このように色々なテーマの専門知識を身に着けながら、入り口として使えるエリアを増やし、その中で概念の話を「統合」して伝えるようにしています。

 

「概念」そのものを単体で取り上げるのではなく、聞き手の人々が興味があるテーマについて話しながら、中に組み込むイメージです。

 

同様に、例えば、もしあなたの専門が「新しい数学の理論」のような場合には、

 

少し周辺分野を広げて知識を身に着け、プレゼンでカバーできる範囲を広げることで、

 

聞き手の興味・関心があるテーマに接続しやすくなり、より多くの人々にその重要性を伝えることができます。

 

 

②専門テーマと社会極の繋がりを考える

自分極を広げるためにもう一つ大事なポイントがあります。

 

それは、

 

自分の専門テーマは、

・聞き手のニーズをどのように満たすことができるか?

・社会のなかでどのように位置づけられるか?

 

これらの点を明確にすることです。

 

この繋がりがより明確になるほど、聞き手に対してメッセージを届けやすくなります。

 

 

ワーク②

私の専門テーマは、

他者のどんな悩みや課題の解決に役立てるだろう?

社会のなかでどんな役割を果たすことができるだろうか?

 

 

ポイント③④社会極の形成・拡大

 

次のステップは、「社会極の形成&拡大」です。

 

これはプレゼンターが、「他人や社会への理解を深めること」を意味します。

 

具体的には、例えば、

 

・人々はどんな悩み・課題を抱えているか?

・どんな社会的なニーズが存在するか?

・社会にはどんな市場(マーケット)があるか?

・この社会の中では、どのような未解決の問題があるか?

 

これらの項目をリサーチして明確にすることが重要です。

 

人々がもつ悩みや課題、ニーズ(求められていること)がはっきりと見えるようになるほど、自分の専門テーマがどんな風に役立つかを理解しやすくなり、

 

この社会に存在する問題への理解が深まるほど、自分のもつ問題の解決策(アプローチ)の位置づけが明確にしやすくなります。

 

この点への理解度の深さは、話し手の心理状態やプレゼンの質に直結します。

 

ワーク③

他人が抱えている悩みや課題は何だろうか?

この社会の中にあるニーズとは何だろう?

この社会の中に存在する未解決の問題は何だろう?

 

 

ポイント⑤共通領域(エリア)の明確化

 

これまでの「自己理解」と「他者理解、社会理解」のステップを進めていくことで

 

少しずつ、二極図式の二つの楕円が重なるエリアが見つかり始めると思います。

 

この共通エリアについて十全に話せるようにするため、語彙のインプットをしながら、プレゼンで使う具体的な文章を作成していきます。

 

 

 

 

最後に

 

この二極図式の考え方を使うことで、私は自分がどんなプレゼンを行えばいいのかをかなり明確に理解することができるようになりました。

 

少しでもご参考になれば嬉しいです。

 

 

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