今日は、プレゼンにおける言語化スキルを高めるために大事な「言語化ラグ」という考え方をご紹介します。
この言語化ラグは、言語化のプロセスの中で生じる時間の遅れ(ラグ)のことで、
プレゼンの上達を目指すうえで一番大きなハードルになるものです。
言語化ラグについて詳しく理解することで、プレゼンに関する悩みを解決しやすくなりますので、ぜひご参考下さい。
今日は、プレゼンを上達するうえで最難関の「言語化ラグ」について解説します!
この記事は、こんな方におすすめです。
✓言語化スキルを磨きたい
✓プレゼンを上達したい
✓プレゼンの上達方法を学びたい
✓言語化のメカニズムを学びたい
✓人前で自信をもって話せるようになりたい
✓自分の意見や考えを言葉で伝えられるようになりたい
動画解説
言語化ラグとは
まずこの用語の定義から確認していきます。
言語化ラグとは、話し手が自身の考え方やメッセージを言葉に置き換えようとするとき、すぐに適切な表現が思い浮かばず、時間の遅れ(ラグ)が生じることです。
プレゼンを行うとき、言語化ラグを完全にゼロにして話すことはかなり難しいですが、
この時間の遅れは、プレゼンの成否を分ける決定的な要素なので、できる限り減らすことに越したことはありません。
言語化ラグを解消できるかどうかは、プレゼン・スキルの上達に直結しています。
「言語化スキル」という言葉がありますが、
言語化スキルを磨く=言語化ラグが減ること
このように捉えることができる訳ですね。
言語化ラグの構造
言語化ラグは、まとめて捉えると「言語化プロセスにおける時間の遅れ(ラグ)」なのですが、
本当はその内側にもう少し細かな構造を持っています。
言語化ラグは、大きく分けて次の3つのラグ(時間の遅れ)によって生じます。
①意識ラグ(想起ラグ)
第1のラグは、意識ラグです。
これは話し手が喋る内容・文脈(コンテクスト)を思い出し、意識の俎上にのせるときに時間の遅れが起こることです。
プレゼンでは、緊張や焦りなどの理由から、話し手はしばしば意識の中から「話すべき内容」をトばしてしまいます。
突然、「あれ、何の話をしていたっけ?」という状態になってしまうのです。
これが意識ラグ(想起ラグ)で、言語化プロセスのなかで最初に起こるラグです。
②置換ラグ
第2のラグは、置換ラグです。
これはプレゼンにおいて、話し手が自身の考えやメッセージを喋るとき、それを適切な言葉に置き換えようとするときに生じる時間の遅れ(ラグ)です。
これは意識ラグの次の段階で起こるラグで、
話そうとする内容・文脈自体は頭に思い浮かんでいるが、それを適切に表現する言葉が出てこないものです。
③発話ラグ
第3のラグは、発話ラグです。
これは呼吸~発声、特に発話(構音-調音)がうまくいかないことで発生する時間の遅れ(ラグ)です。
意識のなかにしっかりと話す内容が思い浮かんでいて、それを言葉にできていたとしても、
いざ「発話、発声」するときに上手に喋れないことはよくあります。
うまく呂律が回らないこともありますし、また例えば、「噛む」「言い間違える」などの現象も、この発話ラグの一部として考えられます。
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このように、プレゼンにおける言語化ラグは、一つのまとまった現象のように見えて、実は言語化プロセスにおける複数の段階での時間の遅れ(ラグ)から生じています。
最後に
プレゼンで中核的な役割を果たすのは、言語化スキルです。
そして、言語化スキルとは、話し手がスムーズに自身の考えやメッセージを言葉に置き換え、聞き手に届ける技術です。
この言語化スキルをマスターすることが、プレゼンをマスターすることだと言えます。
言語化スキルをマスターするには、できる限り言語化ラグが生じさせずに話せるようになることが重要です。
ラグ(時間の遅れ)がないということは、少なくともプレゼンの進行上では、うまく話ができていると言えるからです。
そのため、言語化ラグに着目して、できる限りスムーズに話すことを目標にして練習をすることは、理に適っていると考えられます。
プレゼンがうまくなりたい、と考えている方は、この言語化ラグにも注目してみて下さい。
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